イスラーム改宗の利点(下)

イスラーム改宗における利点は数え切れない程多いものの、特筆すべきものをいくつか挙げていきます。

8.イスラームへの改宗は、人生における大いなる疑問を解消します。

イ スラーム改宗における大きな利点の一つは、心を覆う霧を晴らすことです。それにより突然、人生の起伏の理由が分かるようになります。何千年にも渡って人類 を悩ませてきた大きな疑問は、そこにすべてあらわになります。私たちは、人生のある地点で崖っぷちや分かれ道に立った時、こう自問します。「本当に人生は こうあるべきなのだろうか?」人生にはより深い意味があるのです。イスラームはあらゆる疑問に答え、物質主義を超えた観点を持たせ、人生とは不滅の生命へ 向かう途中の停留の場に過ぎないということを知らせるだけでなく、人生に明白な目標と目的を与えます。私たちはムスリムとして、神の言葉であるクルアー ン、そして神の最後の預言者ムハンマド(神の慈悲と祝福あれ)の模範において答えを見出すことができます。

ム スリムであるということは、創造主への完全なる帰依、そして私たちは神を崇拝するために創造されたということを意味します。私たちがこの無限であるかのよ うな宇宙にいるのは唯一神を崇拝するという理由に他なりません。イスラームへの改宗は、神の同位者を配する大罪から私たちを開放するものです。

“ジンと人間を創ったのはわれに仕えさせるため。”(クルアーン51:56)

“わたしの人びとよ、アッラーに仕えなさい。かれの外に神はないのである。”(クルアーン7:59)

ただし、神が人間の崇拝を必要としているのではないことは明記されなければなりません。全人類が一人として神を崇拝せずとも、神の栄光を低減させることは全くなく、全人類が一丸となって神を崇拝したとしても、神の栄光を増加させることは全くないのです

9.イスラームへの改宗は、人生のあらゆる側面を崇拝行為にします。

イスラームという宗教は、審判の日まで存在し続ける人類の利益のため啓示されました。それは週末や毎年恒例の行事の際だけに実践されるものではなく、人生そのものの完全なる模範です。信仰者にとり、神との関係は1日24時間、一週間で7日 間続くものです。それは始まったり終わったりするものではありません。神はその際限なき慈悲により、私たちに精神・感情・肉体的な人生のあらゆる側面を対 象とする包括的なアプローチを授けました。神は私たちを暗闇の中でつまづくように放置したのではなく、私たちに導きの書であるクルアーンを授けました。ま た神は、預言者ムハンマドにまつわる真正の伝承集を授け、クルアーンを説明し、その導きを拡張させたのです。

イ スラームは私たちの身体的・精神的欲求にバランスを取らせ、それを満たします。創造主によって被造物のために設計されたこのシステムは、道徳性・倫理性に おける高い水準を求めるだけでなく、人それぞれの行いを崇拝行為に変換します。実際、神は信仰者がその人生を神に捧げるよう命じているのです。

“(祈って)言ってやるがいい。「わたしの礼拝と奉仕、わたしの生と死は、万有の主、アッラーのためである。”(クルアーン6:162)

10.イスラームへの改宗は、あらゆる関係を調和の取れたものとします。

神 は、被造物にとって何が最善であるかをご存知です。また神は人間の精神構造を熟知しており、それゆえイスラームは私たちが神、両親、配偶者、子供、親戚、 隣人などに対して有する責任と権利について明確に定義します。これは無秩序に秩序を、そして混乱に調和を与え、軋轢や論争に平和をもたらします。イスラー ムへの改宗は、人があらゆる状況に対して自信を持って向かい合うことを可能にします。イスラームは精神・政治・家族・社会・組織といった、人生のあらゆる 側面における導きを提供するのです。

神に服従し崇敬する義務を果たすの であれば、私たちは自動的にイスラームが要求する高い水準の倫理観と礼儀を得ることになります。イスラームへ改宗するということは、神の御意に帰依するこ とを意味し、それは人類だけでなくすべての生き物、さらには環境までにも敬意を示し、配慮することを伴うのです。私たちが神のご満悦を得るための選択をす るためには、神を知り、神に帰依しなければなりません。

最後になりまし たが、イスラーム改宗の利点の一つには、毎日を喜びで満たすというものがあります。ムスリムは自分自身を取り巻く状況がいかなるものであろうと、神の許可 がない限りは全宇宙の中で何一つとして事は起きないということを確信しています。試練や苦難はすべて善きものであり、神への完全なる信頼と共にそれらと向 き合うのであれば、それらは幸せな結末へとつながり、真の満足感を得ることとなります。預言者ムハンマドはこう述べています。「驚くべきは、信仰者の行い である。それは、彼にとって益としかならないのである。安楽がもたらされると、彼は感謝し、それは彼自身にとっての益となる。苦難がもたらされると、彼は 忍耐し、それは彼自身にとっての益となる。」



脚注:

   ビラール・フィリップス著――創造の目的(The Purpose of Creation)

   サヒーフ・ムスリム

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