イスラームにおけるマナー

イスラームという教えは、ムスリムがその教えに沿った一個の完全な人格を形成するために遵守することを勧められている、様々な種類のマナーを紹介しています。その内のいくつかを以下に挙げていってみましょう:

  • 食事の際のマナー 

1-ムスリムは「ビスミッラー(アッラーの御名において)」という言葉と共に、食事を開始すべきとされています。また食事を終えた際には「アルハムドリッラー(全ての賛美と感謝はアッラーにあり)」と唱えます。また食事の際には右手を用い、自分から近い場所から食べるようにします。ちなみにイスラームにおいて左手は、汚い物の洗浄などに用いることになっています。教友ウマル・ブン・アブー・サラマは、こう伝えています:


「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の存命時代、私は幼い子供でした。そして私の手は、(食事の載っている)皿の上を(お目当ての物を探して)さまよっていたものです。それでアッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は私に言いました:“僕、アッラーの御名を唱えるんだ。そして右手で、自分の手前の物から食べ始めるんだぞ。”そして私は現在に至るまで、その食べ方に従っているのです。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承)


2-ムスリムはいかにその食事が気に入らなくても、それに関する不平や批判の言葉を口にすることを禁じられています。教友アブー・フライラはこう伝えています:

「預言者(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)が食べ物に難癖を付けることは、全くありませんでした。おいしければ食べ、気に入らない時は手を付けませんでした。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承)


3-ムスリムは食べ過ぎや飲み過ぎを避けなければなりません。至高のアッラーはこう仰いました:

-…そして飲みかつ食べよ。しかし浪費してはいけない。実にかれ(アッラーのこと)は浪費を愛で賜らないのだから。,(クルアーン7:31)


またアッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:

「人間が満たす最悪の器とは、その胃に他ならない。アダムの子ら(人類)は、背中を真っ直ぐに支えるだけの(少量の)食事で十分なのである。しかしもしやむを得ない場合には、(胃の)三分の一を食事に、そしてもう三分の一を飲み物に、そしてもう三分の一を(空っぽのままにして)呼吸のためにあてるのだ。”」(アッ=ティルミズィーとイブン・マージャの伝承)


4-イスラームにおいて、容器の中に息を吹き込むことは禁じられています。教友イブン・アッバースはこう伝えています:


「アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)はコップの割れ目から飲むこと、そして飲み物の中に息を吹き込むことを禁じられました。」(アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの伝承)


5-飲食物を粗末にすることは禁じられます

6-ムスリムは単独ではなく、他の者たちと一緒に食事することを勧められています。ある者が、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)にこう言いました:

「アッラーの使徒よ、私たちは食べても満腹しません。」(預言者は)言いました:「あなた方は別々に食べるのであろう。」(彼らは)言いました:「はい。」(預言者は)言いました:「集まって食事するのだ。そして食事の際にアッラーの御名を唱えよ。(アッラーは)あなた方のためにそれに祝福を与えて下さるであろう。」(アブー・ダーウードとイブン・マージャの伝承)


7-自分が招待を受けている際に、招待されてはいない誰かを同伴していく時には、招待者側からの許可を請うべきです。ある日アブー・シュアイブという者が預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)を含む五人の者を招待した時、それ以外の者が一人ついて来てしまったことがありました。それに関し、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)はこう言いました:

「この者は私たちに付いて来たのだが、望むなら彼のことも招待し、またそうでないならお断りして引き取ってもらえ。」招待した者は言いました:「いいえ、私は彼のことも招待しますとも。」(アル=ブハーリーの伝承)

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