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アッラーの諸使徒への信仰
アッラーが特定の法規定と共に被造物に対し遣わした使徒たちが、人類の中で最も優れた者たちであるということは、ムスリムにとっての基本的信仰です。使徒たちは人々がアッラーを崇拝し、かれに従い、かれの宗教と唯一性を確立するための特定の法規定を携えて遣わされました。そして使徒が遣わされた後、人々がアッラーに対して何の弁解も出来ないようにした[1]のです。
また使徒たちは、彼らと彼らが携えて来たものを信仰する者に約束されたアッラーのご満悦と天国の福音を伝えると同時に、それらを拒む者たちに約束されたアッラーのお怒りと懲罰を警告するために遣わされました。
-われら(アッラーのこと)は使徒を、警告者かつ福音をもたらす者として遣わす。ゆえに信仰して(自らとその行いを)正す者には恐れも悲しみもないであろう。一方われらのみしるしを虚偽とする者は、彼らが働いていた不義ゆえに懲罰を受けるであろう。,(クルアーン6:48-49)
歴史上遣わされた使徒と預言者は数あまたであり、その正確な数はアッラー以外誰も知りません。アッラーはこう仰いました:
-そしてわれら(アッラーのこと)はあなた以前にも使徒たちを遣わした。彼らの内のある者はあなたに語って聞かせたが、ある者は語って聞かせなかった。,(クルアーン40:78)
しかしムスリムは彼ら全員を信じなければならず、また彼らが超自然的存在などではなく人間であったことを信じます。アッラーはこう仰いました:
-そしてわれら(アッラーのこと)があなた以前に、人間の男性以外の者に啓示を与えることはなかった。もし(そのことを)知らなければ、訓戒の民(ユダヤ教徒とキリスト教徒)に訊ねてみよ。またわれら(アッラーのこと)は彼ら(使徒と預言者)を、食事も摂らないような肉体にはしなかったし、不死者ともしなかった。,(クルアーン21:7-8)
使徒や預言者たちは、アッラーに相似するいかなる性質も有してはいません。彼らは、彼ら自身では害益をもたらす力を持ち合わせてはいないのです。また彼らには宇宙の諸事を自由に操作したり、望むがままのことを行ったり力も備わってはいません。彼らはアッラーのみが権能を有するところにおいて、無力なのです。アッラーはこう仰いました:
-言え(ムハンマドよ)、「私はアッラーのご意思に叶うこと以外、自らに(何かを)害(する権威)も益(する権威)も持ち合わせてはいない。もし私が不可知の領域を関知していたら、よいことばかりを集め、災難は回避することが出来ただろう。」,(クルアーン7:188)
また彼らの内のある者は信じるが、別の者は信じない、といった考えはイスラームにおいて不信仰に陥ることを意味します。アッラーはこう仰いました:
-アッラーとその使徒たちを信じず、アッラーと彼らの間を分け隔てようとする者たち。そして「私たちは(使徒たちの)これこれの者たちは信じるが、他の者たちは信じない。」などと言って、その(信仰と不信仰)間に道を見出そうとする者たち。彼らこそは真に不信仰者である。そしてわれら(アッラーのこと)は不信仰者たちに対し、屈辱の懲罰を用意しておいたのだ。,(クルアーン4:150-151)
またアッラーはある使徒たちを、「ウルル=アズム(敢然たる者たち)」と名付けています。彼らはメッセージの伝達において最も敢然かつ、忍耐強い者たちでした。彼らはヌーフ(ノア)、イブラーヒーム、ムーサー、イーサー、ムハンマドの五人です。彼ら全員にアッラーからの称揚と、ご加護がありますよう。
その内の最初の預言者はヌーフです。アッラーはこう仰いました:
-実にわれら(アッラーのこと)は、ヌーフとそれ以後の預言者たちに啓示したように、あなたにも啓示を下した。,(クルアーン4:163)
そして預言者ムハンマド(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)こそは最後の使徒であり、彼以後には最後の日が到来するまでいかなる使徒も預言者も出現しません。アッラーはこう仰いました:
-ムハンマドは(彼が授かった本当の彼の子でもない)あなた方の内の誰の父親でもない。しかしアッラーの使徒であり、最後の預言者なのだ。,(クルアーン33:40)
またムスリムは、預言者ムハンマド(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)がもたらした宗教が、それ以前の宗教を撤回するものであるということを信じます。そしてイスラームこそが従うべき真実かつ完璧な最後の宗教であり、最後の日が到来するまでそうあり続けるということを信じるのです。