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サラー(礼拝)の前提条件
サラーには、いくつかの前提条件があります。そしてそれらを満たしていなければ、サラーは無効となります。その諸条件は以下の通りです:
1)各サラーを定刻通りに行うこと。
2)大小の穢れから清浄な状態であること。至高のアッラーはこう仰っています:
-信仰する者たちよ、あなた方がサラーをする時には、あなた方の顔と両腕を肘まで洗うのだ。そしてあなた方の頭を撫で、両足をくるぶしまで洗え。あなた方が不浄な状態にあるならば、(水で体を)洗い清めよ。,(クルアーン5:6)
3)身体にいかなる不浄物も付着していないこと。アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)はこう言っています:
「尿から身を守るのだ。実に墓場での懲罰の大半は、そうしなかったことによるものであるからである。」(アル=ハーキムの伝える真正な伝承:654)
また衣服にも何らかの不浄物が付着していないこと。アッラーはこう仰いました:
-あなたのまとっているものを清めるのだ。,(クルアーン74:4)
同様に、サラーをする場所がいかなる不浄物にも侵されていないことを確認する必要があります。預言者ムハンマド(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の時代のある時、あるベドウィンの男がモスクの中に小便をしてしまったことがありました。人々は立ち上がって彼の方へ突進して行きましたが、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)はこう言いました:
「彼をそのままにせよ。そして彼が小便をした所に、バケツ一杯の水をかけるのだ。あなた方は物事を困難にするのではなく、易しくするために遣わされたのだから。」(アル=ブハーリーの伝承:217)
4)アウラ(恥部)[1]を覆うこと。イスラーム法におけるアウラとは、男性に関してはへそから膝までですが、サラーの際には両肩も覆う必要があります。一方女性の場合は、両手と顔面部を除く全身です。アッラーはこのように仰っています:
-アーダムの子ら(人類)よ、どこのモスクでも(衣服でもって)身を着飾るのだ。,(クルアーン7:31)
5)キブラ(カアバ神殿)の方角を向くこと。アッラーはこう仰いました:
-ゆえに、あなた方の顔を(マッカの)ハラーム・モスクへと向けよ。そしてどこにあろうとも、(サラーの時は)あなた方の顔をそちらへと向けるのだ。,(クルアーン2:144)
尚女性は月経や、出産後の出血がある場合、出血が止まるまではサラーを行いません。そして出血が終わったらグスルをし、サラーを再開します。また各サラーの前にウドゥーが失効してしまっていたら、男性同様にその都度ウドゥーを行います。月経や出産後の出血の状態にある時にやり損ねた義務のサラーは、後にやり直す必要はありません。