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ザカー(義務の喜捨)
ムスリムはある特定の対象に対し、ザカー(義務の喜捨)を支払わなければなりません。
ザカーとは、アッラーに対する義務の内の一つです。比較的豊かなムスリムは、貧しい者や経済的弱者の必要を補い、かつ彼らを物乞いをすることの辱めから守らなければなりません。至高のアッラーはこう仰いました:
-そして彼らは純正な宗教の徒として、彼らの宗教をアッラーのみに真摯に捧げて崇拝し、サラー(礼拝)を行い、ザカーを施すことしか命じられてはいなかったのだ。そしてそれこそは正しい宗教なのである。,(クルアーン98:5)
ザカーが定められたことには、偉大な英知と理由が秘められています。その内のいくつかを、以下に挙げていってみましょう:
1)豊かなムスリムの魂を浄化し、その吝嗇と自己中心性、卑しさと現世愛、欲望における耽溺などを払拭します。
2)経済的に恵まれない者たちの魂を、ともすると豊かな者に対して向けられかねない憎悪や嫉妬心などから清めます。彼らは豊かな者たちが彼らに財産を差し出したり、彼らを恒常的に配慮したりする様子を目にするのです。
3)慈善行為や他者優先の精神など、よき作法への愛着心を育てます。
4)イスラーム社会から貧困を根こそぎにし、窃盗や殺人、他人の尊厳の侵犯など、貧困から生じるかもしれない様々な危険要因を緩和します。
5)イスラームとムスリムの需要を満たすことにより、相互扶助や同胞愛の精神をもたらします。
6)世界中にイスラームが広がることに貢献します。ザカーという優れたシステムを通して、非ムスリムはイスラームという教えの素晴らしさを知るかもしれません。