第五番目の基幹:ハッジ(マッカ巡礼)

ハッジとは、ある特定の時期と場所において特定の儀式を行うために、聖なるアッラーの館(マッカのカアバ神殿)へと巡礼することです。この基幹は正常な理性を備えた全ムスリム成年男女に課されますが、身体的・経済的にそれを遂行するに十分な能力を有していることが条件になります。


それでもし十分な経済的能力があっても回復の見込みが薄い病気を患っているような場合は、誰か他の者にハッジの代理を依頼しなければなりません。そしてもし自分自身、あるいは自分が扶養する者たちを毎日賄う以上の経済的余裕がないような者には、そもそもハッジの義務は課されません。至高のアッラーはこう仰いました:


-そしてそうすることが出来る人々には、その館を訪問するアッラーへの義務がある。それを否定する者があっても、実にアッラーは何ものをも必要とされてはいないのだ。,(クルアーン3:96-97)


ハッジは、イスラームにおける最大の集合の場です。世界中のムスリムが同時期に一つの場所に集結し、同じ主を呼び、同じ衣服をまとい、同じ儀式を行い、以下のような同じ賛美の言葉を唱えて声を上げるのです。


「ラッバイカッラーフンマ・ラッバイカ、ラッバイカ・ラー・シャリーカ・ラカ・ラッバイカ、インナル・ハムダ・ワン・ニゥマタ・ラカ・ワル・ムルク、ラー・シャリーカ・ラカ」 

この意味は以下の通りです:  

「アッラーよ、あなたの御許に馳せ参じました。あなたの御許に馳せ参じました。あなたの御許に馳せ参じました、あなたに並ぶものはありません。あなたの御許に馳せ参じました。称賛と恩恵と主権は、並ぶものなきあなたにこそ属します。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承) 

ここに貧富や貴賎、肌の色の差やアラブ人であるかそうでないかなどの差はありません。皆アッラーの御前に等しいのです。人には敬虔さ以外に何の相違もありません。ハッジは全ムスリムの同胞愛と、その希望と感情の結束が強調される、一大イベントなのです。

 

 

Previous article Next article